一般入試の前期試験が終わって、そういえば私も昔、医学部編入と一般試験でどちらかに絞るのか、それとも並行してやっていくのか、けっこう悩んだ時期があったのでその時のことを書いておこうと思いました。
また、これについてはTwitterで前に夜中にひっそりささやいたわりには、意外とこっそり?DMくれる方が多くて、需要のある話題なのかなと思い書いてみます。
結論から言うと、受かれば別にどっちでもいいのが受験生の気持ちであり、私の場合、初期にどちらも検討して受けることで自分の自信になったことはよかったなあと思っています。
それと、後述しますが、どちらも受けた結果、一方は自分の基準の中ではっきりと切り捨てることができ、後になってくよくよその選択について悩まずにすんだというのもよかったように思います。
これはけっこう前の話になりますので、こういう人もいるんだなあという参考程度で。
学士編入試験
まず、私は理系大学院卒で、研究職のはしくれとして生きていたので、一番初めに考えたのは編入でした。
ただし、前提として書いておきますが、私は1つしか受験校を考えていませんでしたし、そこしか受けていません。
旦那と一緒に暮らすのが、旦那の実家との約束だったので、結局1校しか考えていません。編入は大量に国立が併願できるのが最大のメリットなんですが、この時点で私はその最大のメリットを享受できませんでした・・。
ただし、勉強する教科量が少ないというのは私には大きなポイントに見えました。受験から離れて、また古文やるとかいうのはもはや悪夢のように思えたからです。
私が医学部を受けよう!と思い立ってから、準備期間が1次試験まで2-3か月しかありませんでした。
これは完璧にできる時間では全くないというのは明らかでしたので、限られた時間の中でできることを考えました。
まず一つ目は志望大学の過去問をしっかりと集めること。
問題を大学で公開している大学もあれば、KALSとかにしか過去問がない場合もある・・かもしれません。もうKALSについてはこのエントリーを読んでいる人は十分にご存じだと思うので、説明は省きますね。
過去問に関しては、めちゃくちゃ詳しく調べました。英語の過去問についても論文元も取りに行って、ありったけの年数を完全再現しました。今さらよく考えたら私が再現したあのノートは置いておくべきでしたね。。
二つ目は当時、KALSの生命科学要項集とやらがいいらしいと聞いていたので、KALSの生命科学と英語セットの実践だけを単科で取りました。
社会人してましたから、たしか20万程度だったと思いますがこれはさっと出せました。今は相当ブログも充実してきているように思いますが、情報が少なかった分、貧すれば鈍す、と思い、どうしても行きたいならお金は使うとこには使おうと決意しておりました。
英語について
おそらくほとんどの大学の英語で出題される科学系論文については、大学、大学院、仕事とずっと読んできたのでそれなりに形式もわかっていたし、読めなくはなかったので、あとは生命科学系の単語を入れ込めばいいやと思い、ここは手軽にKALSの英語のテキストの文章を一日1つ読んで単語を覚える、といったことをしていました。
生命科学について
生命科学については、生命科学の要項集にのってた論述問題を残った時間で一周できるように覚えていきました。もともと生物系が得意だったのがかなり効いたようです。
論述も覚えましたよ、必死で。
あとは過去問を覚えこむという感じですすめていきました。
何故か一次を合格してしまった
ほんとに上に書いたことしかできなかったんですが、なんと1次試験を合格してしまうといううれしいハプニングが起こりました。
この時に、あれ、1次受かったやんって思ったのと同時に、うん、これはあと何かちゃんとやればいつか医学部には受かるわ、っていうなんの根拠もないんですけど、普段の私にはあまりない、根拠のない自信というものがむくむくと湧き上がってきたことを覚えています。
後になってみれば、この根拠のない自信というのはとても自分の精神安定上よかった。
そして迎えた2次試験。自分の今の大学なので、ちょっと詳しくは書きにくいのですが、面接でこれでもかっていうぐらいボコられ、じゃあ一般から入ってやる!!と思ったことを覚えています。
嫌な気分で面接を受けてその帰りに、よし、私は数学だけ伸ばせばいいわけね、もう腹決めて数学やって、一般で入ろうって決めるに至りました。
はっきりと面接時に言われた言葉は記憶しておりますが、ここではその言葉は控えさせてもらいます。ともかく、この大学の今の編入試験で取りたい人物像は自分ではないということがしっかりと見えたので、ここできっぱり編入試験を受けるのはやめました。
というわけで、自分が思った編入試験のメリットとデメリット、注意点をまとめてみます
メリット
1:国立大学医学部がたくさん併願で受けることができる唯一の方法である
これはかなり大きなメリットです。私立を併願できない人にとってはもはや医学部の併願はこの方法しかないわけです。
2:教科数が少ない
これも時間を節約できる大きなメリットだと思います。特に数学がない大学に関しては、圧倒的数弱の人には魅力的かと思われます。
3:実際に受験者として勝負になっている人は思っているよりも少ない(ような気がする)
これは完全に自分の主観なのですが、なんか、そんな気がしてます。たまたまあっけなく1次受かってしまったためこのように感じているので、それ以降の試験については全くわかりません。。煽っているつもりは全くありません。でも、受けたら意外と受かる可能性があるということを言いたいのです。
記念受験で受けている人もそれなりにいるのではと思っています。だとすれば実質の倍率はもっと低くなっている。。気が。。。
経歴が・・・と言って受けない人が相当数いるような気がしているので、それってもったいないなあと思います。
4:最近はどうやら倍率が下がってきているようだという噂を聞く
これも、噂レベルで申し訳ないですが、どうやらそのようです。
デメリット
1:全国各地を受ける受験料と旅費がそれなりにかかる
2:各大学で取りたい人の像があるらしい
これからズレると取ってもらえない、就活みたいなところがあります。でも、逆に言えば、確変もありってことですよね。
3:対策しづらい
これは、最近はブログも充実してますし、積極的に編入者の人に質問してみるとよいと思います。KALSに通ったり通信で受講するのもありですし。
注意点
で、ここで注意なのですが、編入でとりたい人物像って、2-3年ごとに変化します。というのも、編入の面接官(医学科長とか)が変わるからです。実際、少し上の世代には編入で私のような経歴の方もそれなりにいました。しかし、私の時には、面接でズタボロに言われています。
それと、編入試験はいつなくなってもおかしくない試験です。
ある年、急に募集要項が変わります。たとえば突如として、toeflいります!と言ってみたり、突如として、理系しかとらないよ!!と言ってみたり。。
さらには、突如として、うちは編入人数ヘラシマースとか、編入試験なくしますので!!みたいな、なんというか制度としての不確実性がある試験であることも注意がいります。
私は一般入試にしたけども
結局、最大のメリットである、併願のメリットが享受できないことと、面接でこれは受からないなとはっきり思ったので、私はいばらの道とも思える一般入試の方にしましたが、編入試験をいったん考えて行動したことで、自信になりました。
それと、編入がダメなら結局一般試験しかないので、何の迷いもなく一生懸命、高校範囲の勉強に終始することができたのもよかったと思います。
最後に
こんなミラクルあるんか?という話なんですけど、私が編入を受けた時の面接官の一人(多分5-6人いた)が、なんと、一般入試の前期試験の面接官でもあり、さらには、大学の担当教官だったというミラクルが起きました笑
私は全然気が付いていなくて、担当教官だったので、何度か集まる機会があったのですが、初めて集まった時に、先生が、「編入受けてたよね?僕、面接官。あと、前期試験の面接官も僕。」って言われて、相当びびりましたよ。。。
「よかったねえ、あなた受かったのねえ」と言ってくれました。(←まあ、私、ひつこいですから・・)
とってもいい先生で、今もちょくちょくお世話になっています。
人生って縁やなあ・・と思いました。